「ゲームや動画は脳に悪い」という言葉を、一度は耳にしたことがあると思います。子供が夢中で画面を見ていると、このまま続けて大丈夫なのか、脳の発達に影響しないのか、と不安になる。一方で、周りの子もみんな使っていて、完全に遠ざけるのも現実的ではない。どう考えればいいのか、迷う親は少なくありません。
この記事では、子供のゲームや動画が「脳に悪い」と言われる点を、中立に整理します。言われていることの読み方、影響が大きくなりやすい条件、逆に得られるという見方、そして家庭でできる付き合い方まで、断定を避けながら、落ち着いて判断するための材料をお伝えします。
「脳に悪い」と言われる根拠と、その読み方
ゲームや動画が脳に影響するという話では、集中力が続きにくくなる、刺激の強い映像に慣れてしまう、やめにくくなる、といった点がよく挙げられます。長時間の使用と、生活や学習への影響との関連を指摘する研究もあります。心配になる内容ですが、ここで大切なのは、こうした指摘の「読み方」です。
一つは、相関と因果は別だということです。「よく使う子に、ある傾向が見られた」という研究があっても、それがゲームや動画のせいなのか、もともとそういう子が使いやすいのか、他に理由があるのかは、簡単には切り分けられません。もう一つは、条件によって結果が大きく変わるということです。同じ画面でも、何を、どれくらい、どんな使い方で見るかで、影響の出方は違います。「ゲームや動画は一律に脳に悪い」と言い切れるほど、話は単純ではないというのが実際のところです。
影響が大きくなりやすい条件
心配な影響が出やすいのは、特定の条件が重なったときだと言われています。逆に言えば、この条件を避ければ、過度に恐れる必要は小さくなります。
- 長時間になる:短い時間なら問題にならないことも、長く続くと生活のほかの時間を削る
- 就寝前に使う:寝る前の強い光や興奮は、寝つきを悪くすると指摘されています
- 受け身の視聴が続く:ただ流れる映像を見続けるのは、自分で考えて遊ぶ時間が減りやすい
- 年齢が低い:小さいほど、現実の体験や人との関わりの時間のほうが大切だと言われます
この中でも、時間と就寝前の使用は、家庭でコントロールしやすい部分です。
時間の目安は子供のゲームは1日何時間まで、動画との付き合い方は子供のYouTubeは何時間までに、具体的にまとめています。
逆に、得られるものもあるという見方
一方で、ゲームや動画を一律に悪者にする必要はない、という見方もあります。ルールを決めて使えば、手先の操作、ルールの理解、試行錯誤して解決する力、友達との共通の話題など、得られるものもあると言われます。特に、自分で考えて操作するタイプの遊びは、ただ映像を眺めるのとは質が違います。
私の家庭でも、娘はタブレットでマインクラフトを楽しんでいます。これは、与えられた映像を受け身で見るのではなく、自分で工夫して何かを作る遊びです。同じ画面の時間でも、受け身か能動的かで中身はずいぶん変わる、と感じています。「画面の時間」とひとくくりにせず、中身を見て判断するほうが、実態に近いのだと思います。
家庭でできる「中身を選ぶ」付き合い方
心配を減らす鍵は、時間だけでなく「中身」にも目を向けることです。家庭で取り入れやすい工夫を挙げます。
- 受け身より能動的なものを選ぶ:ただ流れる動画より、自分で操作したり作ったりする遊びを中心に
- 一緒に見る・話す:何を見ているかを親も知り、感想を話すだけで、受け身の時間が対話の時間になる
- 時間と場所を区切る:だらだら続かないよう、終わりを決めておく
- 就寝前を避ける:寝る前の時間帯は画面から離れる
視力への配慮もあわせて意識したい点です。近い距離で長く見続けない工夫は子供のゲーム・タブレットと視力にまとめています。スクリーンタイム全体の考え方は子供のスクリーンタイムは何時間が適切かも参考になります。
画面以外に、体を動かす時間をつくる
画面との付き合いで最も効くのは、実は「画面以外の時間を充実させること」です。体を動かして遊んだ日は、自然と画面に向かう時間が減ります。禁止して取り上げるより、別の楽しいことで一日を満たすほうが、子供も無理がありません。
とはいえ、天気の悪い日や寒い日は、外遊びがしづらく、つい画面に頼りがちになります。そんな日に、天候に左右されず体を動かせる場所を一つ知っておくと役立ちます。代々木上原のKids Baseのような室内の遊び場なら、雨や寒さの日でも思い切り体を動かせます。
画面の時間を減らしたいときの、前向きな受け皿として使えます。使い方は空き状況や利用の仕方から確認できます。
まとめ
子供のゲームや動画が「脳に悪い」という話は、相関と因果が切り分けにくく、条件によって結果が変わるため、一律には言い切れません。影響が大きくなりやすいのは、長時間・就寝前・受け身の視聴・低年齢といった条件のときです。
これらを避け、受け身より能動的な中身を選び、一緒に見て話す。そのうえで、体を動かす時間を充実させれば、過度に恐れずに付き合えます。恐れて取り上げるより、中身を選び、画面以外の時間を豊かにすることが、現実的な答えです。
デジタル機器の影響には個人差があり、ここで触れた内容は特定の結果を保証するものではありません。心配な点がある場合は、お子さまの様子を見ながらご判断ください。


